出雲大社を観光する際の見どころとは?抑えておきたいマナーも合わせて紹介!
出雲大社は、日本の島根県にある歴史ある神社の一つで、多くの日本人や外国人観光客が訪れる人気のスポットとなっています。この記事では、出雲大社の魅力やその周辺の観光情報、参拝時のマナーを紹介します。
出雲大社と大国主大神
出雲大社は、日本の歴史的・文化的背景を持つ神社として知られ、島根県出雲市に位置しています。多くの日本人にとって、この神社は特別な場所としての位置づけがあります。それは、出雲大社に祀られている大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)の存在に起因しています。
大国主大神は、日本神話における中心的な神であり、縁結びの神として特に有名です。彼の神話では、国土を築き上げ、多くの神々とともに日本の形成に貢献したとされる物語が有名です。特に、彼がイザナギ、イザナミといった神々と交流し、さまざまな冒険を経て、結婚という形で人々の間に愛と繋がりをもたらしたという伝説は、多くの人々に知られています。
このため、出雲大社は恋人同士や夫婦、また結婚を控えたカップルなど、愛の絆を深めたいと願う人々の聖地として、多くの参拝者で賑わっています。境内に足を踏み入れると、大国主大神の神聖なパワーを感じることができるでしょう。そのエネルギーは、参拝者の心に深く響き、愛と絆の大切さを再認識させてくれるのです。
出雲大社の歴史
出雲大社は、日本の神社の中でも特に古い歴史を持つ場所として知られています。正確な創建時期は不明ですが、古事記や日本書紀にもその名が記されており、日本の国づくりの初期から存在していたと言われています。
この神社の歴史は、大国主大神との深い関わりから始まります。古代の日本において、出雲地方は神々の国として、また神話の舞台として重要な役割を果たしてきました。その中心に位置するのが出雲大社であり、多くの神々が集まり、国の行く末を話し合ったとされる「神々の十月会議」がここで行われたとも伝えられています。
平安時代には、国の保護を受けるようになり、神社建築や祭りなどが盛大に行われました。中世には、縁結びの神としての大国主大神の信仰が広まり、多くの人々が参拝に訪れるようになりました。近代に入っても、その信仰は衰えることなく、多くの人々が愛と絆を祈願しに出雲大社を訪れています。
現在の出雲大社の建物は、18世紀に再建されたものですが、その歴史的価値は非常に高く、日本の国宝にも指定されています。古くからの伝統と、新しい時代との融合を感じることができる出雲大社は、その深い歴史を背景に、今も多くの人々に愛され続けているのです。
4つの鳥居をくぐって御本殿に向かおう
出雲大社の境内への入り口を飾るのは、四つの巨大な鳥居です。これらの鳥居は、参拝者にとって、神聖な空間への入口としての役割を果たしています。各鳥居をくぐるたびに、日常から少しずつ離れ、神聖な時間と空間へと心が移行していくのを感じることができます。
最初の鳥居をくぐると、まず目に飛び込んでくるのは、数多くの石灯籠や緑豊かな木々です。古い時代からの伝統を受け継ぐ形として、参拝者たちはこの石灯籠の灯りをたどりながら境内を進むこととなります。
二つ目、三つ目の鳥居をくぐりながら、境内は徐々に広がり、多くの参拝者や巫女さんの姿が見えてきます。四つ目の鳥居をくぐると、出雲大社の中心である御本殿が目の前に広がります。この御本殿は、出雲大社の最も神聖な場所として、大国主大神を祀る場所となっています。
御本殿へと向かう参道は、神々の住まう場所へと向かう旅路として、参拝者たちにとって特別な意味を持っています。四つの鳥居をくぐり、その道のりを歩むことで、心が清められ、神聖な気持ちになると言われています。
この四つの鳥居をくぐる体験は、出雲大社を訪れた際にはぜひとも味わってほしいものです。それぞれの鳥居が持つ意味や、その背後に隠された歴史を感じながら、心静かに御本殿へと向かってみてください。
【みどころ①】祓社(はらえのやしろ)
出雲大社の境内には多くの摂社や末社がありますが、中でも「祓社(はらえのやしろ)」は訪れる人々にとって特別な場所とされています。祓社とは、文字通り「祓いの社」という意味で、参拝者の罪や穢れを取り除いてくれると言われている社です。
この祓社の由来は古く、古事記や日本書紀にも記述があるほどの歴史を持っています。出雲大社を訪れる多くの人々は、まずここで心身を清めるための儀式を行います。具体的には、手水舎で手や口を清めた後、祓社で祈りを捧げるのが一般的です。
祓社の建物自体も非常に美しいです。その古風な木造建築は、島根県の伝統的な工芸技術の粋を集めたものと言われています。屋根の繊細な彫刻や、柱の細やかな彫り物は、日本の伝統美を感じさせてくれます。
また、祓社の周辺は四季折々の自然に囲まれており、参拝するだけでなく、その美しい風景を楽しむこともできます。特に春の桜や秋の紅葉の時期には、多くの観光客で賑わいます。
出雲大社を訪れる際には、この祓社での清めの儀式をぜひ体験してみてください。心身ともに清らかな状態で、その後の参拝がより一層特別なものとなるでしょう。
【みどころ②】拝殿
出雲大社の境内を歩いていると、その壮大さと荘厳さを感じさせる建物が目の前に広がります。それが、数ある建築物の中で最も中心的な存在である「拝殿(はいでん)」です。
拝殿は、参拝者が神々への感謝や願い事を伝える主要な場所であり、出雲大社の心臓部とも言える場所です。その建築様式は、古来の日本の伝統を色濃く反映しており、重厚な木造の構造や緻密に施された装飾が、訪れる者の目を引きつけます。
こちらの拝殿では、日々、さまざまな神事や儀式が行われています。特に毎月1日に行われる「月次祭」や、年に一度の「神在祭」は、多くの参拝者や観光客で賑わいます。これらの儀式に触れることで、日本の神道や文化の深さを体感することができます。
また、拝殿の前には大きな絵馬掛けやおみくじの売店も設置されています。多くの人々が、自らの願い事を書き記した絵馬を捧げたり、今後の運命を占うおみくじを引いたりしています。
出雲大社を訪れる際には、この拝殿での参拝は絶対に欠かせません。神々への感謝の気持ちを込めて、心静かに手を合わせることで、日常の喧騒から離れた特別な時間を過ごすことができるでしょう。
【みどころ③】御本殿
出雲大社の最も神聖な場所として、そして多くの人々の足を引き止める「御本殿(ごほんでん)」。ここは、出雲大社の中心となる建物で、神聖なる大国主大神が鎮座する場所として知られています。
御本殿の建築は、日本独特の伝統的な建築様式「出雲造り」で建てられており、国の重要文化財にも指定されています。その巨大な柱や独特な屋根の形状は、古代の技術と信仰が息づいていることを物語っています。
境内に入ると、御本殿の大きさや存在感に圧倒されることでしょう。この場所は、一般の参拝者は近づくことができないものの、遠くからでもその荘厳さや美しさを感じ取ることができます。
御本殿周辺には、神事や儀式の際に使用される神楽殿や宝物館など、他の重要な建築物も点在しています。これらの建物もまた、出雲大社の歴史や信仰を深く理解する手助けとなります。
特に、新年や特別な祭事の際には、御本殿での神事が執り行われる様子を遠くから眺めることができます。その壮大な光景は、訪れる人々の心を打つこと間違いなしです。
出雲大社に足を運ぶ際には、この御本殿の荘厳な雰囲気や、その周辺の建築物の美しさをじっくりと堪能してください。是非、神聖な気持ちをもって心の中で参拝してみましょう。
【みどころ④】素鵞社(そがのやしろ)
出雲大社の境内には、多くの末社や別宮が点在していますが、その中でも特に注目を集めるのが「素鵞社(そがのやしろ)」です。ここは、日本の神話に登場する神様、素鵞大神を祀る場所として知られています。
素鵞社は、出雲大社の本殿から少し離れた静かなエリアに位置しています。そのため、多くの参拝者や観光客の喧騒から離れ、心静かに神様への祈りを捧げることができます。この社の特徴として、白く清楚な外観が挙げられます。特に、朱色の鳥居とのコントラストが美しく、四季折々の風景とも相まって、訪れる者の目を引きつけます。
神話によれば、素鵞大神は、八百万の神々が出雲に集まる際、唯一留守を守った神様とされています。この伝説を背景に、多くの参拝者が素鵞社を訪れ、家の安全や無病息災などを祈願しています。
また、境内には古い石碑や小さな池もあり、四季を通してさまざまな自然の美しさを楽しむことができます。特に、春の桜や秋の紅葉の時期は、その風景がさらに魅力的になります。
出雲大社を訪れた際には、大きな建築物や主要なスポットだけでなく、このような隠れた名所も見逃さないようにしましょう。隠れた名所である素鵞社は、心を癒す場所として、多くの人々に愛されています。
【みどころ⑤】末社
出雲大社の境内は、その広大な敷地の中に数多くの「末社(まっしゃ)」が点在しています。これらの末社は、主祭神である大国主大神以外の神々を祀るための小さな社で、それぞれ異なる神様や伝説が関わっています。
末社の中には、縁結びや商売繁盛、安産、長寿など、さまざまな願いを叶えてくれる神様が祀られています。そのため、参拝者は自分の願いや祈りに応じて、特定の末社を訪れて参拝することが多いです。
境内を歩いていると、時折見かける小さな社や石碑、鳥居などが、これらの末社の一部です。各末社は、独自の雰囲気や特色を持っており、それぞれの背景や神様の伝説を知ることで、より深い参拝ができるでしょう。
例えば、「安産の神様」を祀る末社では、多くの妊婦や夫婦が参拝し、子宝や安産を願っています。また、「学問の神様」を祀る末社には、受験生や学生が筆やノートを手に訪れ、学業成就を祈願する光景も見受けられます。
これらの末社を訪れる際には、その場所の伝説や背景を知ることで、参拝の意味がより深まります。出雲大社の大きな御本殿や主要なスポットだけでなく、これらの末社も訪れて、多くの神々の存在を感じてみてはいかがでしょうか。
【みどころ⑥】うさぎの石像
出雲大社の広大な境内を散策していると、意外なものに出会うことがあります。それが「うさぎの石像」です。この愛らしいうさぎの石像は、出雲大社に関わる神話の中で重要な役割を果たすキャラクター「うさぎ」を象徴しています。
神話によれば、かつて大国主大神が出雲の地を訪れる際、海上を渡る途中で大きな鮫に追いかけられる事件がありました。その際、うさぎが策を練って大国主大神を助けたと伝えられています。この伝説を記念して、うさぎの石像が出雲大社の境内に設置されたのです。
この石像は、訪れる人々にとってもフォトスポットとして非常に人気があります。特に家族連れやカップルが、この石像の前で記念撮影を楽しんでいる光景をよく目にします。うさぎの姿が愛らしく、その周りには四季折々の花々が咲き、自然の美しさと合わさって絶妙な風景を作り出しています。
また、うさぎは「跳ねる」という動きから、新しいスタートや前進を意味する動物としても知られています。このため、新しいことを始める人や新たなスタートを切りたいと願う人々が、このうさぎの石像の前で祈りを捧げることもしばしば見られます。
出雲大社の境内には多くの見どころがありますが、この「うさぎの石像」は、古い神話と現代の訪問者との絆を感じさせる、とても特別なスポットとなっています。
【みどころ⑦】ムスビの御神像
出雲大社の境内には、数多くの神像や石像が点在していますが、中でも「ムスビの御神像(ごしんぞう)」は特に注目すべき存在です。この神像は、「結び」や「結縁」を意味する「ムスビ」の力を持つ神様を表しており、多くの参拝者にとって、そのパワーを感じられる場所となっています。
「ムスビ」とは、物事や人々を結びつける神聖な力を持つと言われています。恋人や夫婦、家族、友人など、さまざまな関係性を形成する背後には、この「ムスビ」の力が働いているとも言えるでしょう。ムスビの御神像の前には、この「結びつき」を願う多くの参拝者が訪れ、祈りを捧げています。
神像の姿は、力強くも優雅で、その姿を見るだけで心が穏やかになると言われています。特に縁結びや結婚を控えたカップル、また家族の絆を深めたいと願う家族連れなどが、この神像の前で手を合わせ、深い祈りを捧げる姿がよく見られます。
また、ムスビの御神像の周辺には、特別なお守りや絵馬も用意されており、参拝者はこれらを利用して自らの願い事を神様に伝えることができます。
出雲大社を訪れた際には、このムスビの御神像を訪れ、その神聖な力を感じ、自らの人生の「結びつき」をより深める手助けを求めてみてはいかがでしょうか。
【みどころ⑧】松の参道(松の馬場)
出雲大社へと続く参道は、「松の参道」とも称される美しい風景が広がるエリアです。この名の由来は、参道を彩る立派な松の木々から来ています。特に、このエリアを「松の馬場」とも呼び、参拝者や観光客にとっては、出雲大社へのアクセスルートとしてだけでなく、四季折々の美しい風景を楽しむスポットとしても非常に人気があります。
松の馬場の特徴的な光景は、並木道として整然と植えられた松の木々が、まるで天に向かって伸びるかのような姿です。春には新緑がきらきらと輝き、夏には木陰が心地よい涼しさをもたらし、秋には落ち葉が道を彩り、冬には雪化粧をした松の木々が幻想的な景色を作り出します。
歩く人々は、この松の木々が生み出す荘厳な雰囲気や、木々の間から差し込む日差しの中で、静かな気持ちで境内へと向かいます。この道を歩くことで、心の中にも自然と神聖な気持ちが湧き上がり、本当の意味で出雲大社へと参拝する心構えができるのです。
また、松の参道には季節の花々も咲き誇り、それらの花々と松の木々が織りなす景色は、訪れる者の心を癒してくれます。多くの人々がこの美しい風景を背景に、記念撮影を楽しんでいます。
出雲大社の境内やその他の見どころも魅力的ですが、この「松の参道(松の馬場)」だけでも、訪れる価値が十分にあるためおすすめです。
出雲大社を訪れる際におさえておきたいマナーとは
出雲大社は、日本の重要な神社の一つとして数えられ、年間を通して多くの参拝者や観光客が訪れます。そのため、礼儀正しく、適切なマナーを守ることが求められます。以下は、出雲大社を訪れる際に知っておきたい基本的なマナーです。
手水舎での清め
参拝前に手水舎で手と口を清めるのは基本中の基本。左手を先に清め、次に右手、そして左手で口を清める手順を覚えておきましょう。
正装での参拝
カジュアルな服装でも問題ありませんが、綺麗めの服装で参拝することが推奨されます。特に、夏場の露出の多い服装は避けるよう心がけましょう。
二礼四拍手一礼
出雲大社のお参りの仕方は、一般的な神社と異なり「二礼四拍手一礼」となっています。
礼を二回、手を打つのは四回、そして最後にもう一度礼をします。(境内の全ての社も同様に行ってください。)
参拝料
出雲大社の主な境内は無料で参拝できますが、特定の場所や御朱印を求める際には、参拝料や御朱印料が必要となります。事前に情報を確認して、適切な金額を用意しておきましょう。
静かに参拝しよう
出雲大社は神聖な場所。大声での会話や騒がしい行動は控え、静かに参拝しましょう。
写真撮影のマナー
境内の写真撮影は基本的に許可されていますが、御本殿や特定のエリアでは撮影が禁止されていることも。しっかりと看板を確認し、無理な撮影は避けましょう。
出雲大社を訪れる際は、これらのマナーを心がけることで、心穏やかな参拝ができるでしょう。
まとめ
出雲大社は、日本の神社の中でも特別な存在として知られ、長い歴史と神聖な雰囲気を持つ場所です。その魅力は、神話にまつわる大国主大神の存在から、歴史的な背景、そして数々の見どころに広がっています。
この記事を通して、出雲大社の主要なスポットや背後に隠れる物語、そして参拝の際のマナーについて学べたことでしょう。祓社や拝殿、御本殿といった主要なエリアはもちろん、素鵞社や末社、さらにはうさぎの石像やムスビの御神像など、出雲大社の境内には見所が溢れています。
松の参道を歩きながら、その風情を感じ取ることで、日本の神話や歴史の深さを実感できるでしょう。また、出雲大社独特の参拝マナーを守ることで、より心穏やかな時間を過ごすことができるはずです。
訪れる前に、この記事で紹介した情報やマナーを頭に入れておくことで、出雲大社への参拝や観光がより充実したものとなるでしょう。出雲大社は、その深い歴史や文化を感じることができる場所として、多くの人々に愛され続けています。この機会に、出雲大社の魅力を改めて感じ取り、心の中に刻んでみてはいかがでしょうか。
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